C言語のprintf関数を徹底解説：書式指定から応用例まで

C言語におけるprintf()関数は、標準出力（通常はコンソール画面）に整形されたデータを出力するために使用される、最も基本的な関数のひとつです。この記事では、printf()関数の構文、書式指定子、様々な応用例を詳しく解説し、C言語プログラミングにおけるprintf()関数の理解を深めることを目指します。

printf関数の基本構文

printf()関数は、<stdio.h>ヘッダーファイルで定義されています。

printf("書式文字列", 引数...);

パラメータ:

• 書式文字列: 出力する文字列を指定します。変数や値のプレースホルダーとして書式指定子を含めることができます。
• 引数...: 書式指定子に対応する変数または値です。

戻り値:

• 成功した場合、出力された文字数を返します。
• エラーが発生した場合、負の値を返します。

printf関数の書式指定子

書式指定子は、変数や値の型に応じて、printf()関数の出力形式を制御するために使用されます。パーセント記号（%）で始まり、変換指定子、フラグ、フィールド幅、精度、長さ修飾子といった要素で構成されます。

主要な書式指定子

• %d: 符号付き10進整数
• %f: 浮動小数点数
• %c: 文字
• %s: 文字列
• %%: パーセント記号（%）そのもの

書式指定子の詳細

%[フラグ][フィールド幅][.精度][長さ修飾子]変換指定子

1. 変換指定子: 必須の要素で、データの型を表します（例：d、f、c、s）。
2. フラグ: 出力の配置や符号の表示方法を制御します（例：-（左寄せ）、+（正の符号を表示）、0（ゼロ埋め））。
3. フィールド幅: 出力する最小文字数を指定します。指定した幅に満たない場合、空白で埋められます。
4. 精度: 浮動小数点数の小数点以下の桁数や、文字列の最大文字数を指定します。
5. 長さ修飾子: 整数型のサイズを指定します（例：h（short）、l（long）、ll（long long））。

printf関数の応用例

printf()関数は、様々な方法で出力を整形するために利用できます。

変数の値を出力する

#include <stdio.h>

int main() {
    int age = 30;
    char name[] = "太郎";

    printf("私の名前は%sで、年齢は%d歳です。\n", name, age);

    return 0;
}

出力:

私の名前は太郎で、年齢は30歳です。

数値の書式を整える

#include <stdio.h>

int main() {
    float pi = 3.14159265359;

    printf("円周率は%.2fです。\n", pi); // 小数点以下2桁まで表示
    printf("10進数: %d, 8進数: %o, 16進数: %x\n", 255, 255, 255);

    return 0;
}

出力:

円周率は3.14です。
10進数: 255, 8進数: 377, 16進数: ff

出力の配置を制御する

#include <stdio.h>

int main() {
    printf("%10s\n", "Hello");   // 右寄せで10文字分の幅を確保
    printf("%-10sWorld\n", "Hello");  // 左寄せで10文字分の幅を確保

    return 0;
}

出力:

     Hello
Hello     World

フラグを活用する

#include <stdio.h>

int main() {
    int num = 123;

    printf("%+d\n", num);  // 正の数にも+記号を表示
    printf("%05d\n", num);  // 5桁になるまで0で埋める

    return 0;
}

出力:

+123
00123

これらの例からわかるように、printf()関数は非常に柔軟な出力形式を提供します。書式指定子を理解し、適切に活用することで、見やすく、分かりやすい出力を実現できます。

この記事が、C言語におけるprintf()関数の理解を深める一助となれば幸いです。C言語の更なる学習には、当サイトのC言語プログラミングコースも是非ご活用ください。