C++でsubstr()関数を使いこなす：文字列操作の徹底ガイド

C++で文字列を扱う際に非常に便利なのがsubstr()関数です。この記事では、substr()関数の基本的な使い方から、応用例、注意点までを網羅的に解説します。文字列操作のスキルを向上させ、より効率的なプログラミングを目指しましょう。

C++ substr()関数

substr()関数とは？：C++の文字列操作の基礎

substr()関数は、C++で文字列の一部分を抽出するために使用されます。この関数を使うことで、文字列の中から必要な部分だけを簡単に取り出すことができます。

基本構文：substr()関数の使い方

substr()関数は、以下の構文で使用します。

string substr (size_t pos, size_t len) const;

pos: 部分文字列の開始位置を示すインデックス。
len: 部分文字列の長さを指定する整数。

`substr()`関数の引数：posとlen

pos: 取り出したい部分文字列の開始位置を指します。最初の文字は0から数えます。
len: 取り出したい部分文字列の長さを指定します。posから数えてlen個の文字が抽出されます。

substr()関数の使い方：サンプルコードで理解を深める

実際にsubstr()関数を使ったC++のコードを見てみましょう。

#include <iostream>
#include <string>

using namespace std;

int main() {
    string str = "Hello, World!";
    string sub = str.substr(7, 5); // "World"を取り出す
    cout << "Substring: " << sub << endl;
    return 0;
}

この例では、"Hello, World!"という文字列から、7番目のインデックスから始まる5文字を取り出し、"World"という部分文字列を作成しています。

substr()関数の応用：実用的な文字列操作

substr()関数は、単に文字列の一部を抽出するだけでなく、様々な応用が可能です。

特定の文字以降の部分文字列を取得

特定の文字（例えば":"）以降の部分文字列を取得できます。

#include <iostream>
#include <string>

using namespace std;

int main() {
    string str = "dog:cat";
    int pos = str.find(":");
    string sub = str.substr(pos + 1); // "cat"を取り出す
    cout << "Substring: " << sub << endl;
    return 0;
}

特定の文字以前の部分文字列を取得

特定の文字以前の部分文字列を取得することも可能です。

#include <iostream>
#include <string>

using namespace std;

int main() {
    string str = "dog:cat";
    int pos = str.find(":");
    string sub = str.substr(0, pos); // "dog"を取り出す
    cout << "Substring: " << sub << endl;
    return 0;
}

文字列のすべての部分文字列を列挙

文字列から可能なすべての部分文字列を表示する例です。

#include <iostream>
#include <string>

using namespace std;

void printSubstrings(string str) {
    int n = str.length();
    for (int i = 0; i < n; i++) {
        for (int len = 1; len <= n - i; len++) {
            cout << str.substr(i, len) << endl;
        }
    }
}

int main() {
    string str = "abc";
    printSubstrings(str);
    return 0;
}

substr()関数の注意点：エラーを避けるために

substr()関数を使用する際には、いくつかの注意点があります。

posが文字列長を超えている場合

posが文字列の長さを超えている場合、out_of_range例外がスローされます。

lenが文字列長を超える場合

lenが文字列の残りの長さを超えている場合、substr()関数はposから文字列の最後までを返します。

空文字列の扱い

posが文字列の長さと等しい場合、substr()関数は空文字列を返します。

まとめ：substr()関数をマスターして文字列操作を効率化

substr()関数は、C++で文字列操作を行う上で非常に強力なツールです。基本的な使い方から応用例、注意点までを理解することで、より効率的で洗練されたコードを書くことができるようになります。文字列操作のスキルを向上させ、C++プログラミングの可能性を広げましょう。