CircleCIをLLMと連携:Model Context Protocol (MCP) サーバーで開発効率を劇的に向上させる方法
大規模言語モデル(LLM)と外部システム間の連携を標準化する新しいプロトコル、Model Context Protocol (MCP) をご存知でしょうか? この記事では、CircleCIのMCPサーバーを活用して、開発ワークフローをいかに効率化できるのかを解説します。Cursor IDEやVS Codeなどのエディタと自然言語で対話することで、CircleCIの機能を最大限に引き出す方法を、具体的な手順と使用例を交えてご紹介します。
MCPとは?
Model Context Protocol (MCP) は、LLMと外部システム間の情報伝達をスムーズにするための共通言語です。 CircleCI MCP Serverを使用することで、これまでGUI操作やCLIコマンドで行っていたCircleCIの操作を、自然言語で指示できるようになります。 例えば、「最新の失敗したパイプラインのログを取得して」といった指示を出すだけで、必要な情報をすぐに手に入れることができます。
CircleCI MCP Serverでできること
CircleCI MCP Serverを導入することで、以下の様なことが可能になります。
- ビルド失敗ログの取得: 失敗したジョブやパイプラインのURLを指定する、あるいはローカルプロジェクトのコンテキストからログを取得できます。
- 不安定なテストの特定: CircleCIプロジェクトのURLまたはローカルプロジェクトのコンテキストから、不安定なテストを特定できます。
- 最新パイプラインステータスの確認: プロジェクトURLまたはローカルプロジェクトのコンテキストから、最新パイプラインのステータスを迅速に確認できます。
- ジョブテスト結果の取得: CircleCIのジョブ、ワークフロー、またはパイプラインのURLから、テスト結果の詳細なメタデータを取得できます。ローカルプロジェクトからでも可能です。
- 設定ファイルの検証:
.circleci/config.yml
ファイルの構文エラーやセマンティックエラーを検証し、設定に関する推奨事項を得られます。 - プロンプトテンプレートの作成: AIアプリケーション向けの構造化されたプロンプトテンプレートを生成し、要件に基づいて最適化されたプロンプトを作成できます。
- プロンプトテンプレートのテスト: プロンプトテンプレートのテストケースを生成し、期待どおりの結果が得られることを確認できます。
導入に必要なもの
CircleCI MCP Serverのインストールと設定には、以下のものが必要です。
エディタ別 インストール手順
MCPサーバーの設定は、エディタによって異なります。ここでは、Cursor、VS Code、Claude Desktop、Claude Code、Windsurfにおける設定方法を説明します。
Cursor
CursorのMCP設定ファイルに以下の情報を追加します。
設定方法の詳細は、Cursorのドキュメントを参照してください。
VS Code
VS Codeの .vscode/mcp.json
に以下の情報を追加します。
設定方法の詳細は、VS Codeのドキュメントを参照してください。
Claude Desktop
Claude Desktopの claude_desktop_config.json
に以下の情報を追加します。
設定ファイルの場所は、macOSの場合 ~/Library/Application Support/Claude/claude_desktop_config.json
、Windowsの場合 %APPDATA%\Claude\claude_desktop_config.json
です。設定方法の詳細は、Model Context Protocolのクイックスタートガイドを参照してください。
Claude Code
以下のコマンドを実行して、CircleCI MCP Serverを追加します。
設定方法の詳細は、Anthropicのドキュメントを参照してください。
Windsurf
Windsurfの mcp_config.json
に以下の情報を追加します。
設定方法の詳細は、Windsurfのドキュメントを参照してください。
Smithery経由でのインストール (Claude Desktop)
以下のコマンドを実行することで、Smitheryを使って自動的にCircleCI MCP Serverをインストールできます。
開発
開発準備
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リポジトリをクローンします。
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依存関係をインストールします。
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プロジェクトをビルドします。
MCP Inspectorを使った開発
MCP Inspectorを使用すると、MCP Serverを簡単にテストできます。
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開発サーバーを起動します。
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MCP Inspectorを起動します。
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環境変数を設定します。
- MCP InspectorのUIで、CIRCLECI_TOKENを設定します。 CircleCIプロジェクトへの読み取りアクセス権が必要です。
- 必要に応じて、CircleCI Base URLを設定します (デフォルトは
https://circleci.com
)。
テスト
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テストスイートを実行します。
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開発中に、ウォッチモードでテストを実行します。
まとめ
CircleCI MCP Serverは、LLMとCircleCIを連携させ、開発効率を飛躍的に向上させる強力なツールです。自然言語による操作、詳細なログ分析、テスト結果の取得など、さまざまな機能によって、開発者はより迅速かつ効果的に問題を解決し、高品質なアプリケーションを開発できます。ぜひCircleCI MCP Serverを活用して、開発ワークフローを最適化してください。
より詳細な情報は、CONTRIBUTING.md を参照してください。