Pandas Index.value_counts() を活用したデータ分析入門ガイド

Pandasの Index.value_counts() 関数は、データ分析において非常に強力なツールです。この関数を使うことで、インデックス内のユニークな値の出現回数を効率的にカウントし、データの特徴を把握できます。本記事では、Index.value_counts() の基本的な使い方から応用例までを分かりやすく解説します。

Index.value_counts() とは？

Index.value_counts() は、Pandas の Indexオブジェクトに含まれるユニークな値の頻度を計算する関数です。結果は、頻度が高い順にソートされた Series オブジェクトとして返されます。

主に以下のような用途で役立ちます。

• データの概要把握
• 外れ値の検出
• 特徴量エンジニアリング

基本的な使い方

Index.value_counts() の基本的な構文は以下の通りです。

Index.value_counts(normalize=False, sort=True, ascending=False, bins=None, dropna=True)

各パラメータの意味は以下の通りです。

• normalize: True にすると、相対頻度（割合）を返します。
• sort: True にすると、頻度でソートします。
• ascending: True にすると、昇順でソートします。
• bins: 数値データをビン分割する場合に使用します。
• dropna: NaN 値をカウントから除外するかどうかを指定します。

例1：文字列のインデックスにおける頻度カウント

まずは、もっともシンプルな例として、文字列のインデックスに含まれる各要素の頻度を数えてみましょう。

import pandas as pd

# インデックスの作成
idx = pd.Index(['Harry', 'Mike', 'Arther', 'Nick', 'Harry', 'Arther'], name='Student')

# インデックスの表示
print(idx)

# ユニークな値の頻度をカウント
counts = idx.value_counts()
print(counts)

上記のコードでは、value_counts() 関数が各学生の名前の出現回数をカウントし、結果を降順で表示しています。

例2：数値のインデックスにおける頻度カウント

次に、数値のインデックスで value_counts() を使用してみましょう。

import pandas as pd

# インデックスの作成
idx = pd.Index([21, 10, 30, 40, 50, 10, 50])

# インデックスの表示
print(idx)

# ユニークな値の頻度をカウント
counts = idx.value_counts()
print(counts)

この例では、数値のインデックスに含まれる各数値の出現回数がカウントされ、降順で表示されます。

応用的な使い方

Index.value_counts() は、さらに応用的なデータ分析にも活用できます。

• 欠損値の処理: dropna=False を指定することで、欠損値 (NaN) の頻度をカウントできます。
• 割合の算出: normalize=True を指定することで、各値の割合を算出できます。

import pandas as pd
import numpy as np

# 欠損値を含むインデックスの作成
idx = pd.Index(['A', 'B', 'A', np.nan, 'C', np.nan])

# 欠損値を含めて頻度をカウント
counts_with_nan = idx.value_counts(dropna=False)
print("欠損値を含む頻度カウント:\n", counts_with_nan)

# 各値の割合を算出
normalized_counts = idx.value_counts(normalize=True)
print("\n各値の割合:\n", normalized_counts)

まとめ

Pandas Index.value_counts() は、データ分析における強力な武器となります。基本的な使い方をマスターするだけでなく、応用的なテクニックを習得することで、より高度な分析が可能になります。この記事が、Index.value_counts() を使いこなすための第一歩となれば幸いです。